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実はよく分からない、英国ドラマに出てくる刑事の階級、調べてみました。

シネフィルWOWOWでは、3月25日(月)より、日本初放送の英国ドラマ「警視バンクロフト」がスタートします。主人公は誰もが認めるやり手の女性刑事エリザベス・バンクロフト。彼女は高い能力と気迫で次々と成果を上げてきた、まさに強い女。そんな彼女の部署に新人刑事のスティーブンス巡査部長が配属され、27年前に起き未解決となっているある殺人事件の調査を進めることとなります。実はこの事件にバンクロフトが深く関係していることが判明し、彼女の裏の顔が見え始め…。と、「警視バンクロフト」は、itvコレクションではあまりなかったダークヒーローものの刑事ドラマです。

「警視バンクロフト」を日本初放送するにあたり、そういえば警視ってどういう役職なの?偉い立場のような気がするけれど、自ら現場に繰り出しているし…。と、ふと”警視”という役職について疑問が湧いてきました。そうなると、今までにシネフィルWOWOWで放送した英国刑事ドラマの登場人物は、一体誰が偉くてどういう力関係があるの?と、一気にイギリス警察について気になりはじめ…。

ということで今回は、イギリス警察組織の中で刑事と呼ばれる人たちについて、さらにシネフィルWOWOWで放送した英国刑事ドラマに登場するキャラクターの役職について、調べてみることにしました。

 

※独自調査のため、正確でない可能性があります!「なるほどなー」という温かい目線でお付き合いください。

 

英国ドラマの刑事を、表にまとめてみたら。

 

早速、シネフィルWOWOWで放送した・これから放送する英国刑事ドラマのキャラクターを、階級ごとに表にまとめてみました!

(画像をクリックすると解像度の高い画像が見られます)

 

堂々のトップは「刑事モース~オックスフォード事件簿~」のブライト警視正!ドラマ初登場時はかなり偉そうにしていますが、本当に偉い人でした…(笑)。続く警視には、「警視バンクロフト」の主人公エリザベス・バンクロフトと、シーズン4以降で昇進した「第一容疑者」のジェーン・テニスン、そして「ライン・オブ・デューティ 汚職特捜班」の主人公の上司ヘイスティングスがランクイン。その下には「刑事モース~オックスフォード事件簿~」のフレッド・サーズデイ警部補が続き、さらに同ドラマのキャラクターが多数、巡査部長・巡査と入ってきました。ピラミッドにしてみると、ドラマを超えてキャラクターの力関係が分かってかなりおもしろい!

 

刑事の階級って、実はこうなっている。

 

ここで一度、ミステリードラマに出てくる刑事と呼ばれる人たちの役職について整理したいと思います。

イギリスの警察内では、刑事はこんな階級に分かれています。

 

Chief Superintendent = 警視正

Superintendent = 警視

Chief Inspector = 警部

Inspector = 警部補

Sergeant = 巡査部長

Police Constable = 巡査

 

彼らはCriminal Investigation Departmentと呼ばれる捜査課、いわゆる刑事課に属しており、刑事課に配属された警察官はそれぞれの役職の前に”Detective”(=刑事)がつくようになります。名乗るときは “DPC Morse”(=モース巡査)や、”DCI Tennison”(=テニスン警部)などと、頭文字を取って名前の前につけることも。ちなみに刑事は職務の内容上、警察とばれてはいけないこともあるので、制服ではなく私服を着て捜査をします。

刑事課の中ではまず、Detective Police Constable(DPC)=巡査からキャリアがスタート。一番の下っ端なので、現場でのあらゆる仕事を行います。そこから一つ階級が上がると、Detective Sergent(DS)=巡査部長となります。ここからが管理職で、彼らは巡査をまとめる立場となります。続いての階級であるDetective Inspector(DI)=警部補には熟練した刑事がなり、巡査と巡査部長を管理し、捜査を指揮する立場に。さらにDetective Chief Inspector(DCI)=警部となると、刑事のトップのランクに入ります。ドラマや小説など、フィクションではよく警部も現場で捜査をしていますが、実際には現場仕事は少ないとのこと。容疑者の取り調べなどは巡査の仕事なので、フィクションならではの描写なのです。その次のDetective Superintendent(DS)=警視が管理職兼捜査指揮を執る役職で、最後、Detective Chief Superintendent(DCS)=警視正が、刑事課の中でのトップとなります。

 

英国刑事ドラマのキャラクターの階級は?

 

ここからはドラマごとのキャラクターを見ていきたいと思います。

まずは今回シネフィルWOWOWにて日本初放送の「警視バンクロフト」。主人公エリザベス・バンクロフトは、タイトルの通り警視で、現場の刑事を指揮する一番上の存在。本来は指揮をする立場のためあまり現場で直接犯罪を取り締まることはないようなので、ドラマの中ではどのように描かれているのか、要注目です。そして、ドラマの中で彼女は刑事課のトップ・警視正になるべく、ライバルとの争いを繰り広げます。出世を目指す警察官としては、警視正は何がなんでもなりたい階級のようです。

(C)ITV Studios Limited 2017 All rights reserved. Licensed by ITV Studios Global Entertainment.

続いて、シネフィルWOWOWで大人気の刑事ドラマ「刑事モース~オックスフォード事件簿~」のキャラクターを見てみましょう。まず主人公となるモースは新米なので、ドラマの最初の頃は一番下の巡査からスタートします。ジェイクスは一つ上の巡査部長なので、やたらと先輩風を吹かせています。最初は制服を着ていたモースの同僚のストレンジは、昇任試験をパスして先に巡査部長に。モースは捜査においては誰よりも優秀なのに、なかなか昇任試験に受かりません(笑)。モースの直属の上司であるサーズデイは部下を管理しつつ現場にも繰り出す、警部補の立場ですね(Case13までの時点で)。「刑事モース~オックスフォード事件簿~」のもとである、小説「モース警部」シリーズでは、モースはかつての上司であるサーズデイより上の警部。原題では”Inspector Morse”なので本来であれば「モース警部補」とするべきですが、実際の役職は警部になるようです。新米巡査であるモースがどのようにして警部まで昇進するのか、「刑事モース~オックスフォード事件簿~」の今後がますます気になります。

(c)Mammoth Screen Limited 2011

さらにさらに、ヘレン・ミレンが主役を務める本格警察ドラマ「第一容疑者」の主人公ジェーン・テニスンは、ドラマスタート時ですでに警部。実際には現場仕事はあまりないはずなのですが、テニスンは自ら取り調べを行ったり捜査に出かけたりしています。そんなテニスンの若手時代を描いたのが「女捜査官テニスン~第一容疑者1973」。この時代だとテニスンは“WPC”と呼ばれており、頭に女性を意味するWがついています。日本でも“婦警”という呼び方が無くなったのと同様、今はこの呼び方はしないそう。こういう細かなところに、時代の流れを感じますね。さらにテニスンは、このときはまだ刑事課の所属ではないため、制服を着用して聞き込みや聴取を行っています。テニスンは最終的に警視まで上り詰めているので、こうして表にまとめてみると男性中心社会の警察の中でいかに努力したのかが分かります。

(C) ITV Studios Limited 2006 A Co-Production with Granada and WGBH Boston

 

そしてもう一つ、「ライン・オブ・デューティ 汚職特捜班」。警察内の汚職を調査する部署に配属された主人公のアーノットは巡査部長で、彼が捜査することとなるゲイツは2階級上の警部と、階級差のある二人。最初のうちはゲイツが善良な警察官だと信じ敬意を持って接するアーノットですが、次第に汚職の証拠を掴むべく、上官のゲイツに対し大胆になっていきます。一方ゲイツや彼のチームは、アーノットを若造としてなめた態度で接しています。彼の上司であるヘイスティングス警視はゲイツよりも上の立場。特捜班AC-12の面談(取り調べ)では、“少なくとも一つ上の階級からのみ質問ができる”というルールがあり、アーノットが立ち会っていてもゲイツに対して質問が許されるのは警視であるヘイスティングスだけ、というのもおもしろいポイントです。

(C) Ed Miller World Productions

 

 

 

このように、ざっとではありますがイギリスの警察組織、そしてシネフィルWOWOWの英国刑事ドラマのキャラクターの役職についてまとめてみました。刑事ドラマを見る上でキャラクターごとの関係性やストーリーの展開に、階級はつきもの。今まではよく分からないで見ていた部分が、これで少しは解決できましたでしょうか?

 

シネフィルWOWOWでは、3月25日(月)より日本初放送の英国刑事ドラマ「警視バンクロフト」が始まります。他にも、ここで紹介した「第一容疑者」は現在放送中、「刑事モース~オックスフォード事件簿~」は4月1日(月)から放送がスタート。すべて英語音声・日本語字幕での放送なので、俳優たちが“DC”や”DS”などと言っているのも聞くことができます。この記事を呼んでイギリス警察の階級を理解したら、ドラマをまた一つおもしろく見ることができるはず!ぜひご覧ください。

 

<放送情報>

第一容疑者」:3月4日(月)スタート 毎週月曜~金曜あさ

警視バンクロフト」日本初放送:3月25日(月)スタート 月曜~木曜12:00

刑事モース~オックスフォード事件簿~」:4月1日(月) スタート 毎週月曜~木曜13:00

刑事モース~オックスフォード事件簿~Case14」字幕版日本初放送!:4/21(日) 21:00~/ 4/23(火) 13:00~

刑事モース~オックスフォード事件簿~Case15」字幕版日本初放送!:4/21(日) 22:45~/ 4/24(水) 13:00~

ライン・オブ・デューティ 汚職特捜班」:4月21日(日)深夜 0:30~全5話一挙放送

 

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